デジタルマーケティング
2018年11月20日
2021年06月25日
デジタルマーケティングで成果を上げるのに必要な要素は、いったい何なのでしょうか。
ひとつが、適切な戦略の決定です。このブログでは、適切な戦略策定のためのポイントについて解説していきます。
これからデジタルマーケティングに取り組む企業様や、デジタルマーケティングで思うような成果が挙げられていないという悩みをお持ちの企業様に必見の内容です。
戦略策定が重要な理由は、漠然としたデジタルマーケティング活動を続けることで経営資源を無駄に費やすことになってしまうからです。
戦略策定とはゴールを設定してそこに向けての道筋を描くことを指していますが、マーケティングにおいてはこのことが最も重要です。インターネットによってユーザーの方法収集の手段が変化し、購買行動も多様化しています。既にインターネットを使って情報を入手することは当たり前になっていますので、ただ漠然とインターネットを活用するといった話だけではユーザーから選ばれにくくなるのです。
また戦略とは、企業が進んでいくべき方向性や指針、それに向かう方法です。このコラムではデジタルマーケティングの戦略について書いていますので、この場合はデジタルマーケティングでなにを達成したいのか、それに向けてどういう方法があるのかを整理していくということになります。
私たちもデジタルマーケティングのコンサルティング企業として多くのクライアント様のお悩みをお聞きしてきました。その中でも最近多い内容が、「デジタルを活用したマーケティングを展開したいけれども、何をしていけばいいのか分からない」というものです。
背景としては、コロナ禍で直接営業ができなくなり、これまで通りの営業活動からデジタルシフトを考えているということが多いです。
そういったお悩みに対しての解決策になるのが、デジタルマーケティングの戦略を策定することです。戦略を決めるということは、自社の立ち位置と目指すべき位置を定めてそのためにどんな方向に向かっていくかを決めていくということになります。とりあえず何か発信できるコンテンツを作りたいといった姿勢が大切になる場合ももちろんありますが、戦略策定で得たプロセスを根拠に実際の施策に移る方が、やはり成果が出やすいです。
ユーザーの目線での戦略作りを心がけましょう。自社の強みや良いところをアピールすることだけを考えていては、ユーザーの心まで届くコンテンツにはなりません。
戦略を作っていくにあたって最も重要な考え方は「ユーザーファースト」です。検索リテラシーの向上やSNSの浸透などから、インターネット上において情報を選択・閲覧する権利はあくまでユーザーにあります。ユーザーの特徴や行動、意識などを明確化し、ユーザーファーストを基本思想として戦略作りをしていくことで、ユーザーとのデジタルメディアを介したコミュニケーションを作り出すことができます。
マーケティング分析・戦略立案には、フレームワークを活用という方法もあります。戦略立案に役立つフレームワークとして、「PPM分析」をご紹介します。
PPM分析(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント分析)とは、「市場成長率」と「市場シェア」の2軸から自社の製品・サービスを4つに分類し、経営資源の投資配分を検討していくという手法です。このフレームワークは以下のように位置づけられ、「花形事業」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の4つに分類できます。
〇花形
市場成長率、市場シェア共に高い状態です。市場が伸びてシェアも伸びていくという、伸び盛りの状態です。シェアは高いものの市場も拡大しているので、継続した投資が必要なポジションです。
〇問題児
市場成長率は高いが、市場シェアは低い状態です。市場の成長率が高い以上、シェアを上げていくことで花形になる可能性があると言えます。しかしながら市場成長率が高いことから競争が激しく、利益を出しにくいポジションです。
〇金のなる木
市場成長率が低く、市場シェアが高い状態です。市場が成熟しており、安定期に入っている状態です。新規参入も少ないため競争は穏やかで、利益が出しやすいポジションと言えます。この事業から得られる利益を花形や問題児に振り分けていくという戦略が考えられます。
〇負け犬
市場成長率、市場シェアともに低い状態です。利益が少なく将来性もないという状態なので、撤退戦略を取る必要があるポジションです。まずは自社の事業それぞれがどこに分類されるのかを位置づけることで、どんな戦略を取るべきか決めていくことができます。理想の形としては、問題児のフェーズにいる事業ではシェアを上げるための戦略、花形のフェーズにいる事業では市場の成長率を見極めつつシェアを落とさないための戦略を取って金のなる木フェーズへの移行を目指します。
戦略策定は、市場理解など調査から始まり、最終的にはその結果をもって施策に繋げていく流れになります。
1番大切なのが、このフェーズです。調査して目指すべき方向が定まってきたものを適切に戦術に落とし込んでいく必要があります。戦術に落とし込むというのは、実際のアウトプット(例えば、自社サイトリニューアルなど)に反映させるという意味です。
ここでは、私たちがクライアント様に対して提案を行う際、施策への落としこみに使っている方法をご紹介します。それが、カスタマージャーニーマップです。
カスタマージャーニーマップに関する細かい説明は以下コラムもご覧ください。
BtoBサイト運用の設計図となる!コンテンツ企画に落とし込むカスタマージャーニーマップとは – 大伸社ディライト (d-delight.jp)
カスタマージャーニーマップは、上記のように顧客の決定プロセスを軸として、どういうコンテンツが必要かということを導き出すことをゴールにしています。
裏付けとしては、ユーザーのパーセプションチェンジが中心です。パーセプションチェンジとは購買プロセスにおいて顧客の心情が変化することです。
コンテンツのアイデアは、「顧客に対して何を伝えるか」ではなく「顧客にとって自社の必要性を感じてもらうためにどんな意識・気持ちになってもらえばいいのか」を考えることで狙い通りのものに近づきます。
つまりコンテンツには、自社に対して抱いている気持ちを望ましい状態に変化させるという役割を持たせます。実際に顧客の心理を明確に描いた上で、どのような情報をどのような手法で伝えることが有効かということを考えていくことが必要であると言えます。
ここまで、デジタルマーケティング戦略の必要性・手法についてご紹介しました。
とはいえ戦略作りは一概には言えず、例えば定量的な数値を重視してKGI~KPI設定が有効な場合や、人間中心設計と言われるようなユーザーの行動に特化した設計などの要素が含まれることも多いです。
私たちが営業活動をしている中で戦略作りからご提案させて頂くことが、今とても増えています。その動機としては、新しくデジタルマーケティング部を新設したとか、全社的にデジタルシフトを行っていくという状況のクライアント様に多いと体感しています。
いま、このブログを読んで頂いており、同様のお悩みをお持ちの方々は是非ほかのブログやDL資料もご覧ください。