デジタルマーケティング
2021年04月23日
2021年05月06日
コロナ禍でリアルな展示会が開催できなくなり、オンライン展示会への移行を急務としている企業担当者は多くいます。
しかし、オンライン展示会のイメージがつかず「オンライン展示会の具体的な事例が知りたい」と考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、オンライン展示会の種類やメリット・デメリットを解説し、実際の事例を5つ紹介します。
今やオンライン展示会はリアル展示会の代替ではなく、重要な顧客接点の場として活用されています。
新たなビジネスツールの構築に向けて、ぜひ今回の記事を参考にしてください。
オンライン展示会のやり方には、自社開催と合同開催の2種類あります。
それぞれの開催方法のメリット、デメリットを紹介します。
自社開催型のWeb展示会のメリットは、自由度が高いという点が第一に挙げられます。ウェブサイトのデザインやコンテンツの内容など、ブランディングや世界観を統一してそのまま表現できるため、リッチな展示会の演出が可能です。
世界観を統一できると、既にコンタクトを取り始めているリードとの関係強化にもつなげやすいでしょう。
一方、デメリットとしてすべてを自社で準備する必要があり、コストがかかってしまう点があります。具体的には、ウェブサイトを制作する費用だけでなく、期間中の運営費用、さらには集客費用まで全業務にコストがかかります。
コストだけでなく、集客のためのマーケティングや戦略立案も自社で行わなければなりません。新規リード獲得に向けた開催告知や集客にはノウハウが必要となり、想像以上の負担となる可能性もあるでしょう。
合同開催では、自社開催型と比べて集客の負担が減るというメリットがあります。主催企業は既に顧客リストを保持しており、一定の集客力があると期待できるからです。
また、複数の企業が参加する場合、集客力がさらにアップする可能性があり、新規リード獲得につながるでしょう。
コスト面においても、自社開催と比較すると安価に開催できるはずです。
一方、デメリットとしては、主催企業のプラットフォームに依存するため、デザインや製品の紹介方法など、自由度がかなり制約される点が挙げられます。
従って、ブランディングを徹底して行いたい企業には向かないといえるでしょう。
自社開催のオンライン展示会を実際に行った例を紹介します。今後の開催に向けて、ぜひ参考にしてください。
URLはこちら:https://www.yanmar.com/jp/agri/campaign/2020/10/expo/
ヤンマーのオンライン展示会は、入場と同時にさまざまなソリューションメニューが目に入り、興味のある情報にたどり着きやすいという特徴があります。
サイト内トップページには、例えば以下のようなメニューが見られます。
先に進んでいくと、スマート農機、新商品、トラクター、コンバインなど、さまざまなヤンマーの商品ラインナップを閲覧できます。
クリックすれば、ムービーと一緒に製品紹介がわかりやすくまとめられており、ユーザーの目的に沿って必要な情報を集めやすくなっています。
ユーザーはバーチャルの世界に入り込んだかのような体験ができ、初期の目的以外の情報も収集しやすいので、満足度が高くなるでしょう。
URLはこちら:https://www.dmgmori.co.jp/sp/dtsr/
DMG森精機のバーチャル展示会は、一枚のマップ上に3DCGで作成されている点が特徴的です。まるでGoogleのストリートビューを使用する感覚で、会場内を自由に回遊することができます。
気になる製品を発見したら、動画やカタログが掲載されているので簡単に深掘りできます。
もし特定の製品を探しているのなら、トップ画面の女性をクリックすると製品リストが表示され、クリックするだけで希望の製品の前にジャンプ可能です。
さらに、左上にMap機能が実装されていて、プラットフォーム内の回遊が簡単にできるよう工夫されています。
バーチャル展示会の下部には、オンラインセミナー、サステナビリティといった情報発信メニューもあり、非常に多くの情報を得られる点も特徴として挙げられるでしょう。
URLはこちら:https://www.igus-japan.jp/virtual/index.html
イグス株式会社は、リアルな世界を完全に再現したかのようなバーチャル展示会を提供しています。実際に撮影された展示会場の画像をベースに作っているため、手を伸ばすと製品が掴めるような疑似体験ができます。
製品の実際のサイズ感も想像しやすく、気になる製品をクリックすると詳細ページに飛ぶので、簡単に情報を集められるでしょう。
リアルな展示会に慣れたユーザーにとって、没入感の溢れる体験になるため、興味を持ちながらバーチャル展示会を楽しめます。
次に、合同開催のオンライン展示会の事例を2つ紹介します。
URLはこちら:https://www.foomajapan.jp/2021/
FOOMAは毎年開催される国際食品工業展で、合同Web展示会を開催しています。展示会自体の認知度が高いだけでなく、キーワードやカテゴリーでも製品やサービスを検索できるため、知名度が高くない企業もユーザーにアピールできます。
360°バーチャルツアーは、まるでリアル展示会のようなのが特徴。ユーザーは、マップを参考にして興味のあるブースへ訪れ、製品サイトを閲覧することが可能です。
しかし、検索型のプラットフォームであるため個性が発揮しにくく、自社ブランドの特徴を打ち出しにくいという傾向も否めません。掲載できる情報も画一的で、主催企業が定めたルールに準拠するので、限られた情報しか発信できない点も留意しておく必要があるでしょう。
URLはこちら:https://japantex.jp/
JAPANTEXは一般社団法人日本インテリア協会が主催で、毎年開催されている有名なイベントです。2021年は40回目を迎え、リアルな展示会に先行し、期間限定でバーチャル展示会が開催されます。
注目するべきポイントとして、合同開催によく見られるリスト検索型ではなく、顔が見えるバーチャル展示会プラットフォーム「meet × meet (ミーツ)」を利用している点が挙げられます。
バーチャル空間上で出展される各ブースで、担当者の顔が見えるだけでなく、オンラインで商談まで実現可能です。
多くのWeb展示会では、ユーザーが一方的にサイトを訪れて製品を閲覧するタイプのプラットフォームが採用されていますが、こちらはコミュニケーションを活発化できるというメリットがあります。
「meet × meet (ミーツ)」についてはこちらをご覧ください:https://service.meetxmeet.com/
オンライン展示会を開催するにあたり、失敗を避け成功に導くためのポイントを3点紹介します。
まずは、プラットフォーム選びからです。バーチャル展示会のプラットフォーム選択にあたっては、運営側の使いやすさだけでなく、ユーザー視点でも考える必要があります。
以上のようなポイントに気をつけながら、ユーザーにとってストレスのないデザインや操作性でないかチェックしましょう。
ユーザーが使いにくさを感じてしまうと、関心のある製品にたどり着く前に離脱してしまう可能性があります。従って、オンラインならではの操作性やバーチャル体験ができるような、付加価値の高いプラットフォーム選びが大切です。
オンライン展示会で、ウェビナー活用は成果につながりやすい手段の1つです。リアルで参加できず、実際に製品に触れられないというオンライン展示会のデメリットをウェビナーはカバーしてくれるからです。
従って、ウェビナー制作に注力して視聴者の関心を引くようなコンテンツを提供することが重要です。ウェビナーが面白ければ、その後ブースに訪れ製品ページを閲覧したり、資料をダウンロードしたりする確率が高まります。
質の高いウェビナーを準備して、コンバージョン率を高めるよう工夫しましょう。
Web展示会は対面型とは異なり、ユーザーのオンライン上の行動を把握しやすいというメリットがあります。
ユーザーの動線や興味のあるコンテンツなど、行動履歴を分析すれば、意向に沿ったアプローチを取ることが可能です。
例えば、取得したユーザーのデータを、「興味」「業種」「役職」といった要素にカテゴライズし、ボリュームに応じて次のマーケティング施策につなげます。
オンライン展示会を開催するごとにデータを蓄積すれば、リードの動きや特徴を理解しやすくなり、中長期的にフォローしやすくなるでしょう。
バーチャル展示会では、企業担当者とユーザーがコミュニケーションを取りづらいというデメリットがありますが、ウェブ上の動きは把握しやすいので、データを蓄積することが重要です。
今回の記事では、コロナ禍で注目を集めるオンライン展示会の種類、さまざまな事例を具体的に解説しました。
バーチャル展示会には自社開催と合同開催の2種類があり、どちらが適しているかは企業予算や納期、環境などによって異なります。
Web展示会を開催するにあたり、プラットフォーム選びだけでなく目的をしっかり見据えることで、適切な方法を取ることができるでしょう。
大伸社ディライトでは、オンライン展示会を実施するための様々なソリューションを提供しております。
下記にてオンライン展示会に関する資料をダウンロードできます。この機会にぜひ参考にしてください。
プランナー/コピーライター
井伊 清文課題を俯瞰しつつ、いろいろな視点で見直すことで、新たなコンセプトメイキングやそれに基づくエディトリアルプラン、キャッチコピーなどを、ひたすら考えています。お客様とのヒアリングを通して洞察し、お客様の頭の中だけで思っている「言いたいこと」を“言葉”にすることでお客様に驚きを提供します。