デジタルマーケティング
2019年01月12日
2019年01月12日
マーケティングオートメーション(MA)領域においてよく見られる言葉「スコアリング」。ここでは、なぜ自社の見込客をスコアリングするのか、そのために見込客の何をスコアリングの対象としていくか具体例をあげて解説します。
スコアリングとは、見込客の価値をいくつかの指標に則して点数化すること。その目的は、営業活動を行う際の判断基準として用いたり、スコアの高低に応じてセミナーの案内や特別なコンテンツの配信を仕分けたりするなど、自社への興味関心度合いに応じて見込客へのアプローチを打ち分けていくことにあります。
スコアリングの設定を行うには、見込客がどのような人物で、WEBサイト上でどのような行動をとればホットリードと呼べるのかを定義する「指標」を検討する必要があります。そして、それに基づいて見込客の属性や行動をスコアリングの設定に基づいて数値(スコア)に変換します。
スコアリングの対象となる見込み客の属性や行動はさまざまですが、スコアリングの設定を検討する上では以下の3つの観点があります。
・企業規模(社員数)
・業種
・地域
・事業歴
・直近数年の売上推移
・役職 など
・提供したいサービスに関する予算
・決済プロセス
・導入時期
・具体的なニーズ など
・サイトへのアクセス
・特定ページへのアクセス
・一定期間におけるアクセス頻度
・登録フォームの通過
・ページ内資料のダウンロード
・セミナー、展示会への参加
・メール開封
・メール内リンクのクリック など
たとえば、「1)企業としての基本的な体力や属性が見合うかどうか」では、企業規模が同じ見込客でも、ページにアクセスしているユーザーの役職が部長級(=決済権を持っている可能性が高い)であれば高スコアとして設定したり、「3)自社に対して関心を頂いているかどうか」では、規模も役職も同じだが資料ダウンロードや自社セミナーへの参加している場合(=製品・サービスの検討度合いが高いと判断できる)にはより高くスコアをつけたり…といった具合です。
スコアリングの設定は、マーケティング活動において適切なKPIが設定されていないと数値化に影響があります。たとえば「WEBサイト上で〇〇〇の行動をとればホットリードとしてみなせるので●●点」という設定を行うには「見込客をホットリードにさせるためには、どのような行動を何回アクションしてもらうか?」という成果指標、すなわちKPIを検討する必要があるからです。
KPIの設定値が極端に高すぎたり低すぎたりすると、当然スコアリングにも影響が出て、営業部門が本当に欲しい見込客を抽出できず、かえって営業活動の効率を下げてしまう恐れもあります。
マーケティングオートメーション(MA)ツールには、あらかじめ加点基準や割合が設定されていることが多いですが、それはあくまでデフォルトです。まずはどのような見込客を自社にとってのホットリードとするか定義を明確にすること。そして、その成果指標となるKPIを設定し、スコアリングの設定を検討するようにしましょう。