コンテンツ制作
2016年12月27日
2017年01月17日
自大学の特長を数字で表現し、強みを可視化している大学のコンテンツ事例、今回は第2弾です。(前回の記事はこちらからどうぞ)
世界54カ国にネットワークがある関西外国語大学。このコンテンツをみてもわかるとおり留学が盛んなことで有名な大学ですが、注目したいのは「キャビンアテンダント採用数」のところ。「外国語に強い」という自大学の特長を「派遣留学生数」や「協定校数」といったスペック面だけでなく、学びの動機となるような憧れの職業―キャビンアテンダントという特定の職業への就職実績を例に出すことで、より説得力をもって訴求できているように思います。たとえば建築系の学びがある大学なら「一級建築士」の合格率を紹介するなど、他の大学でも参考にできそうですね。
つづいて、広島修道大学。
「国家公務員 一般職合格者数」「公務員合格者数」「消防官採用者数」「警察官採用者数」―これらすべて第一位、もしくはトップクラスの実績を誇っている同大学。ただしこれらは「中四国地域において」という注釈付きなのですが、ターゲットである中四国地域在住の受験生にとっては大きな訴求材料になっていると思われます。市場を限定し、自大学の優位性を明確にするのは、いわばマーケティングの基本。差別化が図れる強みが見つからない場合は、まずは競合分析を緻密に行うことからはじめてみるとよいかもしれません。
これまで「どんな数字をみせるか」ということにフォーカスをあててきましたが、最後に「どのように数字をみせるか」という表現面によった参考例をご紹介したいと思います。
ご存じ、京都大学。スクロールするとグラフィックが動き出すという仕掛けが施されています。
ただデータを文字で書き並べるのではなく、こうして絵で伝えることで楽しみながら読んでもらえるというメリットがあります。少々リッチな見せ方ですが、初期検討段階(とりあえずどんな大学か雰囲気をつかもうとしている段階)の学生にとっては、もっともとっつきやすく、印象が残りやすいコンテンツとなるため有効だと思います。
それにしても、ノーベル賞受賞者がたくさんいるということを字で載せるだけでもインパクトがすごいのに、こうしてイラストで見せられると有無を言わさぬ説得力がありますね…。
ほかにも立命館アジア太平洋大学でも同様にインフォグラフィックを用いたコンテンツが用意されています。
いかがでしたか?こうしてみてみると、ユニークな切り口で数字を紹介している大学は、自大学の統計データ以外にも文科省やリクルートさんなどで実施しているアンケート調査から引用していることも多いです。切り口が見つからない場合は、他の大学がどこからネタをひっぱってきているのかを参考にするのも良いかもしれません。
重要なのは、数字を通じて何を伝えたいのか、ということ。前回の締めでも書きましたが、それを明確にするには、まずは自大学の強みが何であるかを理解しないことにははじまりません。就職実績なのか、研究成果なのか、施設の規模なのか―。大伸社ディライトでは、市場や競合校の分析を通じて、大学の強みを明確にするところからご支援を行っております。受験生に対して訴求するネタでお困りなことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
CXデザイン部 次長
古本 真己ユーザーヒアリングを通じて、Web/冊子/動画などジャンルを問わずコンテンツの企画・構成・編集までを行うコンテンツ企画制作ディレクター。 近年はマーケティングファネル上の課題を抽出し、リード獲得からリード育成まで全体を俯瞰して戦略を立案、施策の実施、成果検証まで一貫して担当。PJT全体をプロデュースから運営・ディレクションまでを担うPMとして参画させていただくことが多いです。