デジタルマーケティング
2018年11月20日
2019年01月31日
One to Oneマーケティング(ワントゥワンマーケティング)とは、マーケティング手法のひとつで、顧客ごとの趣味嗜好やニーズ、更には認識・状態・行動履歴などに合わせたマーケティングのことです。
Don Peppers and Martha RogersによるThe One to One Futureが語源とされており、近年ではMA(マーケティングオートメーション)の導入などにより、膨大な顧客情報の収集・活用が可能になったことで注目度が増してきている概念です。
なお類義語として「パーソナライズドマーケティング」「パーソナライゼーション」と言うこともあり、マスマーケティングは対義語にあたります。
CookieやGoogleのログイン情報などをもとに、Webサイトを訪問したユーザーがいつ、どのタイミングで、どのページを見たかなどの情報を個別で把握することができるようになりました。
それにより、それぞれの顧客の行動履歴をもとに最適なアクションを行えるようになりました。
ECサイトの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」や「あなたへのおすすめ商品」など、個別のリコメンド機能などが代表的な手法です。
BtoBの場合では、サイトへのアクセス頻度や滞在時間、更には資料ダウンロードの有無などから確度を予測し、各ユーザーにリードナーチャリングの状況に合わせたコンテンツのメルマガを配信する…といった施策が相当します。
マスマーケティングと比較した場合に、One to Oneマーケティングには以下のような特徴があります。
ユーザーは瞬時に自分にとって関心のある情報か否かを判断します。One to Oneマーケティングでは、ユーザーが求めている可能性が高い情報を発信していくため、不特定多数に画一的な広告を展開するマスマーケティングと比較すると、情報をキャッチしてもらいやすいといえます。
認知向上などではなく、ダイレクトにコンバージョン獲得を目的とした場合、ユーザーの属性やニーズに合わせながら、ユーザーの状況やテンションに合わせたアプローチができるため、マスマーケティングと比べると、コンバージョン率を出しやすいといえます。
上記のとおり、コンバージョン率を維持しやすく、必要なユーザーにだけアプローチできるため、マスマーケティングと比べて限定的にマーケティングが行うことができ、比較的費用対効果を算出しやすいといえます。
対してデメリットは、マスマーケティングと比べて各顧客ごとに異なるアプローチを行うため、ユーザーのニーズや課題に合わせてセグメントを行い、それぞれに適したコンテンツを作成する必要があります。
ただし、近年のIT技術の進歩により、MA(マーケティングオートメーション)やAI技術を使用することで、従来One to Oneマーケティングに必要であった膨大な作業を簡略化できるようになってきました。
One to Oneマーケティングは、ユーザーのニーズ、状態・行動履歴にあわせて最適なコンテンツを打ち分けていくことになるため、まずはターゲットユーザーの人物像、そして購買や発注などに至るまでの状態の変化を具体的に描く必要があります。
CXデザイン部 次長
古本 真己ユーザーヒアリングを通じて、Web/冊子/動画などジャンルを問わずコンテンツの企画・構成・編集までを行うコンテンツ企画制作ディレクター。 近年はマーケティングファネル上の課題を抽出し、リード獲得からリード育成まで全体を俯瞰して戦略を立案、施策の実施、成果検証まで一貫して担当。PJT全体をプロデュースから運営・ディレクションまでを担うPMとして参画させていただくことが多いです。