CLIENT : 株式会社トンボ
CLIENT : イビケン株式会社
セールスプロモーション
背景/課題
メラミン化粧板などの製造・販売を行う、イビケン株式会社 建装事業部様。メラミン加工扉のブランド「IBITICO(イビティコ)」を展開する中で、新たにキッチンの扉面材「TICO Premium(ティコ プレミアム)」を開発されました。高価格帯のマンションに向け、上質な素材感を大切にしたシリーズです。これに伴ってサンプル帳やカタログの制作が必要となり、以前からお付き合いのある当社に、製品に見合ったプレミアム感を表現してほしいと期待を込めてご依頼いただきました。
サンプル帳は、主にデベロッパー様やキッチンメーカー様の接客スペースに置かれ、マンションオーナー様がキッチンの扉面材を選ぶ際に使われるものです。「TICO Premium」は、扉の基材に突板や本物の石を貼った表面仕様であるため、他のシリーズに比べてサンプルの重量があります。さらに本棚から何度も出し入れするので、耐久性はもちろん、サンプルが飛び出さないようにする工夫なども必要でした。一緒にセットするカタログも含め、これらの課題をクリアしながら、いかにプレミアム感を演出するかが重要なポイントとなりました。
施 策
通常、サンプル帳はノートのように開く形状が主流です。しかし今回は、重厚感を持たせるため、サンプルを「箱」に入れたいというご要望がありました。そこで、フタのかぶせ型、キャラメル型など、さまざまな箱のアイディアを集めてイビケン様と検討。街中で参考になりそうな商品パッケージを見つけた時は、写真に撮ってお送りしたことも…。最もインスピレーションを得たのはギフト用の素麺箱で、これをヒントに、片開きのフタが付いた形状に絞り込みました。そこから何度も試作を繰り返し、負荷のかかるフタの折り返し部分の強度を高めたり、サンプルの飛び出しを防ぐベロを付けるなど、ディテールまで詰めていきました。
同時にカタログについても検討を進め、「FEEL THE REAL TEXTURE 〜本物の風合いを纏った圧倒的な存在感〜」をコンセプトに、重厚なトーン&マナーを徹底。両表紙のデザインとして、片方の表紙では木、もう片方では石のテクスチャーを表現することで素材感を前面に打ち出しました。また、シルバーカラーの木目柄をはじめ、個性あふれる製品の質感がより伝わるよう、各タイプの紹介ページ冒頭には色柄写真を大きく掲載。施工イメージを伝える空間写真は、海外のストックフォトに製品を合成する手法も取り入れ、コストバランスを図りながらも目指すべき世界観を表現しました。写真に使用した製品については、巻末に一覧表を付け合わせ、プロユースとしての利便性も考慮して構成しました。
成 果
質感のあるブラックの紙で箱を形づくり、表紙となるフタのオモテ側には箔押し。形状の検討に約3カ月の期間をかけてこだわり尽くしましたが、その甲斐あって、これまでにないプレミアム感を演出したサンプル帳に仕上がりました。イビケン様も非常に喜んでくださり、「2021日本B to B広告賞」への応募も後押ししていただきました。その結果、製品カタログ<単品>の部で銅賞を受賞。イビケン様とのお仕事での受賞は、「木の辞典vol.1」に続いて2度目となりました。
実績紹介「木の辞典vol.1」→https://d-delight.jp/case/6122
新築マンションのオプション提案競争から一歩抜け出すべく、上質な素材感と色柄をどこまでも追求した「TICO Premium」。製品への想いをイビケン様と共有し、サンプル帳やカタログにおいても妥協しないものづくりを貫いたことで、他社との差別化に貢献できたのではないかと考えています。
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