プロセス改善
2018年10月10日
2018年10月10日
大伸社ディライト校正室では、校正・校閲セミナーを企業様や組合様、学校様へ向けて、個別のプライベートセミナーを開講しております。2018年の9月21日(金)には兵庫県美方郡香美町の株式会社トキワ様にお伺いし、販売促進部9名の皆様に受講いただきました。株式会社トキワ様は大正元年の創業以来、自然に囲まれた素晴らしい立地を生かして調味料を開発され、現在も食文化を支える企業として幅広い活動を展開されています。また、それらの事業の展開にともない数多くの販促ツールを発刊しておられ、販売促進部の皆様自ら校正も行っておられます。日々の業務に欠かせない「校正スキル」をアップしたい!との思いから、今回、校正・校閲セミナーの講師としてお招きいただきました。
▼株式会社トキワ様
セミナーでは、校正者のチェックの方法をご紹介し、その方法で実際に校正実習をしていただきました。約3時間、講義と実習を受けていただき少しハードな内容となりましたが、「業務に役立てたい」「どういう校正をすれば良いのか、ずっと教えていただきたかった」という声を受講後のアンケートにも寄せていただいたとおり、熱心に受講していただきました。あおり照合(通称パタパタ)など皆様初めて体験されることも多く、その工程の目的や、作業の方法などをできるだけ詳細にレクチャーさせていただきました。
主な実習プログラムは下記のとおりです。
・リスト照合:元原稿とスペックの照合作業
・朱書きチェック:初ゲラ訂正原稿と再ゲラの照合
・ヒヤリハット5選:見落としやすい事例の訂正チェック
・カレンダー校正:校正室のカレンダー校正マニュアルに沿ったチェック
・あおり照合:訂正箇所以外に不備が起こっていないかの点検
・素読み実習:校正室で実施しているマーカーを使った素読み体験
校正の手順づくりは、そこを間違うと正しい校正ができなくなってしまい、校正作業以前の重要な工程といえます。また、校正者もその手順を正しく理解することが、作業の前提となります。
セミナーでは、教材用の原稿を使って作業内容をひとつずつ順に確認しながら、皆様にも手順書を作っていただきました。そして、出来上がった手順に沿って校正を行い、さらにチームごとに校正結果をすり合わせていただきました。これは、2人の校正結果を取りまとめるWチェックの疑似体験でもあり、同じ原稿と同じ手順で校正を行っても人によってばらつきが出てしまうこと、さらに2人の校正結果を合わせることで精度が上がることを体験していただきました。また、校正作業と一口に言っても、照合する原稿によってその手順も作業内容も異なります。この実習を通して、ひとつずつの手順に沿ってチェックすることの大切さを確認していただきました。
受講後のアンケートでは、「今まで手順がわからないまま校正をしていたので、見落としも多く、時間もかかっていました。(セミナーで)校正の仕方を教えていただいたので、練習していきたいと思います。」「今回、校正に関する知識が得られ、業務に活かすことができる」などの声をいただき、セミナーでご紹介した校正の手順と方法が、皆様の仕事に「大変役立つ」という評価をいただきました。
また、株式会社トキワ様は「食を楽しくおいしさと健康を求めて」をモットーとされることもあり、アンケートから薬事校正に対する関心の高さも伺うことができました。
今回の株式会社トキワ様のように、校正・校閲セミナーは、出張でのプライベートセミナーも開講しております。校正者の方法を知って、ご自身の校正スキルをアップさせたいというチームの皆様には、特にオススメの内容です!