大学の強みを訴求する特設サイトを開設し、「エピソードを語るSTORY」と「実績を語るFACT」で同大学ならではの強みを伝えるコンテンツを発信。特設サイト訪問者の約半数がその後オープンキャンパスサイトを訪れ、オープンキャンパスでは過去最高の来場者数を記録しました。
コンテンツ制作
2016年03月17日
2018年03月01日
「せっかく取材したのに、ありきたりな話しか聞けなかった」「途中で話が脱線してしまって時間がなくなった」 手間をかけてセッティングした取材で、このような苦い経験をした広報ご担当者さまも多いのではないでしょうか? 取材記事は学校案内・会社案内や社内報といった誌面の中でも、読者の強い関心を引くコンテンツのひとつです。特集インタビューなどの目玉企画はもちろん、在校生・社員の声といった“リアルな声”や“本音”を知ることができる「VOICE系記事」(一言コメント)への注目度もあなどれません。 しかし、インタビュアーの力量、当日の流れ頼みの取材ではいつも期待通りに運ぶとは限りません。上記のような事態を回避するためにも、事前の準備と戦略を持って臨むのが正解です。 そこで今回は取材を成功へ導くインタビューシートの活用法をご紹介します。
インタビューシートは一般的に、聞きたいことを取材対象者に事前に伝え、回答を準備・記入してもらう目的で使われます。しかし「渡しておいたのに当日まで見ていなかった」「回収しても特になしなどの回答も多く、それほど意味を感じない」といったお声も耳にします。
実際、質問への回答をしっかり書き込んだインタビューシートを返却いただけないことも時にはあります。だからといって、インタビューシートを事前に渡すことに意味はないのでしょうか?
その答えはNO。なぜなら、インタビューシートには他にも重要な役割があるからです。
インタビューシートの役割
・取材対象者に心構えや準備を促す
・製作サイドの意図(ツールの目的、どんな話を聞きたいか)を理解してもらう
・基本的な質問の回答をスムーズにし、掘り下げた質問(シート以外の質問)をする時間的余裕をつく
・シートに沿って進行することで話の脱線を防ぐ
どんな質問をされるのか、何を求められているのか。それを事前に伝えておくだけで、取材当日の流れは驚くほどスムーズになります。しっかりとシートに回答を記入しておいてもらえれば踏み込んだ質問につながりますし、もし目を通さず取材当日を迎えてもシートの流れに沿って進行すれば大きな脱線を防ぐこともできます。
また、シート作成の際に制作サイド全体で「どんな取材・記事にするか」を共有できるメリットもあります。「広報としては、こういう話を踏み込んで聞いてほしい」といった事前調整も可能ですし、やり直しのきかない取材だけにこの工程はとても重要です。
つまりインタビューシートは、単なる質問リストではなく“取材を成功させる布石”と言えるのです。では、インタビューシートの具体的な設計を考えていきましょう。
まずは、インタビューシートの冒頭もしくは別紙で、そのツールやコーナーの目的をきちんと説明しましょう。これは当然のことのように思いますが、ネット上のテンプレートを使った場合など、主旨説明が省略されているケースもあるので確認が必要です。
例えば、会社案内の社員取材であれば、社員向けなのか入社志望の学生向けなのか、聞きたいのは日々の仕事内容なのか特定のプロジェクトなのか。
学校案内の在校生取材であれば、学び・キャンパスライフ・一人暮らしなど、どこに焦点をあてた記事にしたいのか。
こちらの意図を事前に説明しておけば、インタビューシートへの回答、取材ともに聞きたい内容をスムーズに引き出すことができます。ただ、あまり長文になると読み手の負担になるので簡潔にすることを心がけましょう。
次に、肝となるインタビューシートの質問設計のポイントは下記の5つです。
・絶対に聞く必要がある質問に絞る
・質問の基本は読者が知りたいと思うこと
・全体のストーリーを考え、「起・承・転・結」で構成する
・一問一答ではなく、具体的エピソードを引き出す工夫を(補足や具体例でイメージを広げる)
・A4用紙1~2枚にまとめる(趣旨説明・回答用の空欄を含め)
注意したいのは、よくばって質問を増やしすぎないこと。起承転結のある質問で取材対象者の記憶を呼び起こして、読者の共感や興味を誘う具体的な回答を引き出しましょう。
質問文はシンプルが基本ですが、一問一答のような形式ではイメージがふくらまず「特になし」や白紙回答を招いてしまいます。そこで使いたい技が“補足・具体例”です。
例えば、社員に向けた「仕事のやりがいは?」という質問に(具体的な成功談、心に残るお客様やチームとのやりとり、やっていて良かったと感じたエピソードがあれば教えてください)という補足をプラスすることで、取材対象者の頭の中にいろいろな記憶や感情が蘇ります。
回答が文章になっていなくても、話の核となるキーワードを記入してもらえればしめたもの。取材当日の限りある時間内に、より内容のある話を聞きだす手がかりとなるのです。
取材記事に対して読者の関心が高いのは、具体的な体験談・ドラマに共感・好感を抱くから。一方で、初対面の相手から深い話を聞きだすことは経験を積んだインタビュアーでも容易なことではありません。
そこで事前のインタビューシートでこちらの意図を伝えおけば、安心感と「一緒にいい取材にしよう」という意識を形成できます。さらに取材対象者の記憶や感情を揺さぶる工夫を盛り込めれば、よりよい取材につながるでしょう。
今以上に“取材力”を高めるために、インタビューシートを活用してみてはいかがでしょうか?
大学の強みを訴求する特設サイトを開設し、「エピソードを語るSTORY」と「実績を語るFACT」で同大学ならではの強みを伝えるコンテンツを発信。特設サイト訪問者の約半数がその後オープンキャンパスサイトを訪れ、オープンキャンパスでは過去最高の来場者数を記録しました。