2020年05月21日
エクセル(Microsoft Excel)は、その使いやすさから様々な業務に応用されています。しかし、手軽で誰もが使える反面、使われ方も千差万別で、情報の一元化という点では必ずしも最適なツールとは限りません。エクセル依存のデメリットを理解することで、一歩進んだ情報管理の姿が見えてきます。
多くの企業PCユーザーにとって、表計算ソフトの「エクセル」は最もベーシックで有用なソフトの一つでしょう。分析や資料作成など目的は異なりますが、利用実績数という点ではビジネスの必須ツールといっても過言ではありません。
社内で情報を管理する上でも、テキストの入力や複数の情報を結合するなど、いろいろな場面で登場します。しかし、レコード数や管理する項目数が増えるにつれ、データベースソフトのような素早いレスポンスが失われてくることも確かで、利用範囲を上手く棲み分ける必要がありそうです。
今回は、エクセルだけで製品の情報を管理した場合に起こりやすい問題点について考えてみました。
販促担当者であれば、営業マンから「製品画像」の支給を依頼されるケースが多いと思います。販促を行う上で「製品画像」はとても重要なファイルであり、使用頻度も高いことでしょう。ファイルの管理は、型番や品名など製品の「基本情報」と紐付けられていることはもちろん、バージョン管理や最新ファイルの共有がなされていることが望ましいのですが、受け皿となるしくみや手法が存在しないケースでは以下のような問題が起こりやすいです。
では、次のポイントはいかがでしょうか?
最近ではOffice 365を使うことによって、エクセルファイルの共有がし易くなってきました。しかしながら本質的にはパーソナルユースなアプリケーションであり、一元化されたデータをみんなで利用するという使い方には向いていません。大元であったはずの複製を別の誰かが自分用に管理していた…なんてことが、みなさんの職場でも起こったことがあるのではないでしょうか?
“誰が何を管理しているのか”が不明確になってしまうデータの属人化現象は、企業としては避けたいところです。
エクセルは、データを作成するのには非常に向いているアプリケーションです。そんなことは言われなくても分かっているよ…と言われそうですが、その逆に管理する項目数(列)が増えてくると段々とやりにくくなってきます。画面を分割したり、列を非表示にしたりと、いろんな工夫をしてでき上がったデータを確認する作業は、慣れた人でないと中々大変だったりします。(向き不向きの問題も多少はありますが。。)
作成したデータに間違いがないかどうかをチェックする工程は、どのような情報を扱う上でも必要ですが、製品情報管理を行う受け皿を設計する段階で、間違った情報が配信されないように、登録データをチェックする方法やしくみを考えておくことは、必須事項といえます。
エクセルは使いやすく、製品マスターを設計したりデータを作成するところまではこのツールは必須といえます。しかし製品画像やスペック情報を共有するといった段階ではPIM(Product Information Management)のような専用システムに任せることで、データが可視化され、圧倒的に全体の業務スピードと品質が高まります。
エクセルとの親和性が高いPIMも多く、エクセルで作成した製品マスターの情報をそのまま取り込むことができるものもあります。地味ながらもデータを作る部分と管理する部分をうまく融合させている機能だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
さらに詳しい情報をお知りになりたい方は、こちらからご連絡ください。