2016年08月11日
出したアイデアが、アイデアどまりで具体化できない。ブラッシュアップに必要な要件が分からない。もっと顧客視点でビジネスを考えねばと思いつつも、気がつけば会社視点になっている。
…このような悩み、お持ちではありませんか。
そんな皆様を対象に、当社では同じ大伸社グループのmctと共催で、イノベーションセミナー「上町座」を実施。会員の皆さまを対象に、デザイン思考を学ぶさまざまなプログラムを体験していただいております。今回は7/13に実施した会を取材しましたので、現場の様子をご紹介したいと思います。
この日のテーマは「ラピッドプロトタイピング」。ラピッドプロトタイピングとは、アイデアを早い段階でプロトタイプとして形にし、ブラッシュアップや更なるアイデアを創出する手法のことです。参加者の皆様には実際にワークショップを通じて、この手法を体験いただきました。
参加者の皆様に提示されたお題は「新幹線を使うペルソナに対して新しいサービスを考える」というもの。前回までのセッションでは、ペルソナの行動や感情を分析したうえで彼らのゴールを満たすサービスをアイディエーション。また、マネタイズやパートナーシップなども考慮しながら、アイデアをペルソナへのサービスとして構成していきました。そして今回は、そのアイデアを、ブロック、人形、段ボール、ベルクロマテリアル、そして自分自身の演出などを使いながらカタチにしていくというワークです。
アイデアのプロトタイプを作り、それをメンバーと共有することで様々なことが分かってきます。ペルソナはそのアイデアをどのように使うのか?プロダクトの形、大きさ、サービスの提供者、タイミング、他のサービスとの親和性など、紙に書いたアイデアレベルでは気づきにくいことに素早く気づくことができることがこの手法のメリットです。また、そのような様々な要件に素早く気づくことで、MVP(minimum viable product)=「検証に必要な最低限の機能を持った製品/サービス」という、そのアイデアの中で最も重要なポイントを押さえながら開発に進めることができるのです。
参加者は人形や積み木などのアイテムを使い、手を動かしながら進めることもあり、楽しみながら取り組まれている様子でした。
また、グループ内で意見を共有し合うことで、そこからまた新しいアイデアが生まれるなど、協力することで考え方の幅が広がっていく様子を見ることもできました。あるグループでは、ラピッドプロトタイピングの体験のなかで、グループ内での意見交換がどんどん活発になっていったのが印象的でした。
最後は懇親会を行い、一連のデザイン思考プロセスやラピッドプロトタイピングの効果、またそれを、それぞれの仕事でどう生かすかといったお話など、リラックスした雰囲気で交流が行われていました。
ご興味のある方は見学も可能ですので、お気軽にお問い合せください。