プロセス改善
2019年01月22日
2017年09月05日
毎月、半年、1年おきと、たくさんのカタログが発刊されていますが、その制作はスムーズに進むものもあれば、困難を極めるものもあります。
「イメージがカタチにならない」
「なかなか内容が決まらない」
「毎日確認作業に追われている」
とお悩みのカタログ制作のご担当者も多いのではないでしょうか?
実際、私どもの会社でも、総合カタログに代表される、何百ページもあるような制作案件を年間いくつも並行して推進していますが、スムーズに運ぶものばかりではありません。中にはなかなか方向性が定まらず、難航するプロジェクトも存在します。
では、どういう場合にスムーズに制作が進み、また、どういう点に気をつけるべきでしょうか?
私どもカタログデザイン制作チームが考える、「スムーズなカタログ制作に必要な3つのポイント」をご紹介します。
あなたがカタログプロジェクトのご担当者であれば、カタログ発刊の「目的」を答えることはできますか?たとえば、こんなふうに考えた方もいらっしゃるかもしれません。
新しい商品を発売するので、カタログ発刊!
商品の仕様を変更するので、カタログ発刊!
年に一回は情報の見直しのため、カタログ発刊!
これらはあくまでカタログを制作するにあたっての「きっかけ」に過ぎず「目的」にはなっていません。「目的」には「結果、自社を取り巻く環境、あるいはユーザーや市場にどういう影響を及ぼしたいのか」という視点が不可欠です。これがカタログ制作のすべての出発点であり、目指すべきゴールになるわけです。この「目的」がプロジェクトのあらゆる局面において意思決定を行う際の基準となり、スムーズな進行を実現する上での必要条件となります。
そこで、さらに深堀をおこなって、例えば次のようにします。
①新商品に相応しい差別化されたコンセプトを打ち出し、これまでとは違うワンランク上のブランドイメージを確立する。
②商品の仕様変更があるので、掲載製品の仕様をすべて変更し、新たな仕様を訴求するページを追加して再構成し、認知を高める。
③年に一回は情報の見直しのため、これまでに変更・追加となった情報を更新し、製品情報の精度を高める。
このように目的を具体的にすることで
①であれば
コンセプトを表現するためのデザインや写真、コピー、構成を検討する時間が必要であることがわかる。
②であれば
仕様を訴求するための撮影やイラスト、検証結果などの素材を準備する時間、仕様を修正する時間が必要だとわかる。
③であれば
関連部門や関連会社からの製品の変更情報の収集と修正後の確認工程が必要だとわかる。
目的を明確にすることで、必要な業務の抽出と優先順が把握しやすくなり、制作全体に必要な時間と、時間をかける(時間がかかる)ポイントが把握できるので、最適なスケジュール、フロー、予算を事前に設計することができます。
スケジュールが変更になったり遅れた場合でもやるべき事の優先順位が明確なので次に何をすべきかが分かりやすくなります。
手近な作業から始め、後になって必要な業務に着手できていないことに気づき、追加作業や構成をやり直すことは、業務負担の増加やコストアップにつながります。
カタログを更新する際には、内容の変更指示が必要です。
更新期間により、その変更量は様々ですが、あると便利なのが、カタログの変更・修正履歴を集約したもの、いわば台帳のような役割を担うものです。
カタログに変更が発生した段階で、現状カタログに変更箇所記入してあれば、他のカタログやリーフレットを作成する際の原稿としても有効です。別紙として修正原稿を挟むだけでもかまいません。また、最近はカタログデータとしてPDFデータを使用されることも多いのでPDFデータに変更履歴を残しておいたり、ページを追加しておくだけでもかまいません。
カタログの改訂時には変更ページを制作会社に渡すだけで指示になりますし、新たなページネーションを作る時に並べ替えるだけで新カタログの基本ページネーションが出来上がります。
カタログ構成がより関与メンバー間でわかりやすく共有でき、制作会社との共有・手配も効率的におこなえます。
変更箇所が多い場合は、地道な作業になりますが、大変有効です。
カタログ制作工程において、1人ですべてを決定できるスーパーご担当者がいればスムーズに進行できるかもしれませんが、実際はなかなかそうはいきません。1人だけだと業務負荷も非常に大きなものになりますし、確認リスクも高まるため、現実は、やはり複数の関与メンバーで進行するのがベーシックなプロセスになります。
そこで気をつけたいのが内容の決定・承認プロセスです。
「どんな内容」を「誰」が「いつ、どのタイミング」で確認し、承認するかを事前に共有しておくことが重要です。
こんな事当たり前では?と思われるかもしれませんが、依頼する側とされる側では結講温度差があったりします。
大丈夫だろうと油断している場合に、こんなケースがよく起こりがちです。
●渡す側の日時と受ける側の日時に数日のズレがあり、確認のタイミングでご担当者が不在でスケジュールがずれこんでしまった。
●新しいメンバーへの説明が不十分で確認に通常より時間がかかってしまった。
●承認順位を誤って、内容や構成が大きく変更になった。
念のため事前に共有することで効率的にカタログ制作が進められます。
単純なことですが、確認・校正・決定・承認が1度で済めば、負荷も費用も大幅に抑制できます。
そんなことはすで実施している!
そもそも他の業務で手一杯でそれどころではない!
というご担当者も多いことでしょう。
そんな場合は…
カタログ制作専門会社に任せる。
という手があります。
カタログ制作を専門にした制作会社に相談することで、作業負担や制作費用の抑制、制作期間の短縮がおこなえる場合もあります。
私ども大伸社ディライトにはプロセスデザインという制作工程管理部門があり、フローの設計、スケジュール設計、プランや構成の設計、原稿の収集・集約、確認や承認といったカタログ作成を全面的にサポートします。
カタログデザイン、データ編集、撮影(セット・ロケ)・CG、校正校閲、印刷・納品までが全ておこなえます。データベースの構築やデータベースと連動した自動組版も取り入れていますのでぜひご相談ください!