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ユーザーの共感を生むインテリアカタログの撮影方法

2016年03月04日

その写真が目指す方向はどこか?

 
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大伸社ディライト フォトグラファーの東郷です。

私は、インテリアに関連する撮影をすることが多いのですが、どの案件も被写体となる商品特徴を見せるだけでなく、その商品の価値や写真が表現する空間にユーザーが共感できる撮影を心がけています。

メーカーの担当者様がカタログや広告写真の撮影に立会われる際、製品の魅力をどのように撮影スタッフに理解してもらうか…自分がイメージしている表現をどのように伝えればいいのか…このような悩みを感じられることは多いと思います。

私は、ラフスケッチやサンプルの画像で表現イメージを作り上げていく前に商品を使用する方、購入を検討してくれる方の性別、年代、家族構成、どこに住んでいるのか、何を好んでいるのか…など、ユーザー像を設定します。

また、この写真がどのような場面、どのような状況で見られるのかを踏まえ、今回撮影すべき写真のテーマと方向性とスタッフ間で共有するようにしています。

被写体の価値や魅力をユーザーにわかってもらう、共感してもらうためにはこのプランニングの時間が撮影と同じぐらい大切なプロセスとなりますので、私はいつも、ありったけの資料を準備し、時間をかけて丁寧におこなっています。

フォトグラファーの思考プロセス

私たちフォトグラファーは、被写体の魅力を引き出す為にシーン設定とカメラアングルの設定、そしてライティングによる光の演出によって、目標とする写真表現のクオリティをいっそう引き上げていきます。このライティングの重要性について少しご紹介します。

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この写真、主役は奥の白いキッチン。
ターゲットユーザーは、都市圏郊外に住み、落ち着いたモダンな空間を好む、30代半ばの夫婦です。未だ子どもはいません。(もっと細かな設定をしていますが、ここでは省略させていただきます)

洗練されたシンブルなデザインを伝えるには、小道具を含めて白い空間をつくり、基本的には明度の高い、上品な印象を与えられる写真にしようと考えました。

キッチンの色や形を正確に伝えたい時に有効とされる均一的なライティングはライフスタイルや季節感、ストーリーが感じられない淡白な写真になりがちです。一方、太陽の直射光のようなメリハリの強い光は、明度が高く、夏っぽく爽やかなイメージを表現できますが、カジュアルな雰囲気になってしまう傾向があります。

今回、私はクライアントと話し合い、この商品(キッチン)の魅力がもっとも表現できるであろう「落ち着きのあるしっとりした光」を入れることにしました。

ここでは、光りの質と光を入れる照明の高さがとても重要となります。

インパクトのあるドラマティックな写真にするには、白い面を低くし光を横から室内へ入れていきます。冬の光、午後~夕方の印象をつくりたいときは効果的ですが、今回の表現目標とは大きく異なります。

私は、人の気配を残しながら製品が主役となる表現を目指していましたので、室内に斜め上から光が流れ込んでくるようなイメージを持ってライトを設置し、画面全体にメリハリをつけて、奥のキッチン側の明るさや白さを強調させました。キッチンの左後ろにある壁は、より明るくなるように、カメラからは見えないキッチンの裏からライトを打っています。

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ライティングをつくる際には、現実にある光を想定しながら空間と光の質と量を整理し、必要なものは強調&不要なものは削除していきます。あらゆる手法と知識を使ってアートディレクター、クライアント様と共に商品の魅力を引き出す写真をつくりだしていきます。

撮影立ち合いの際には「商品特長がきちんと表現されているか」という点に加えて、設定したユーザーにとって「共感できる&印象に残る」写真になっているかをぜひ確認していただきたいと思います。

当社の撮影事例に興味を持っていただけた方は、ぜひこちらもご覧ください。

大伸社ディライト
ビジュアルデザイン特設サイト
http://pcc.d-delight.jp

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