2015年11月24日
ここ数年のデバイス環境の進化に伴い、ユーザーに企業や大学の魅力の届け方も大きく変わってきていることは、私たちの生活環境の変化からも実感できます。そういった背景の中、弊社がお取り組みさせていただく案件も、これまで主体であった紙媒体からWebサイトや動画、SNSといったデジタル領域の案件が急増しています。
今回ご紹介するのは、「ドローンによる空撮」を組み合わせた、大学の魅力を伝える動画についてです。ドローンと言えば、近年何かとニュースに取りあげられ話題になっていますが、ドローンでの空撮は私たちクリエイターにとってはまさに衝撃。これまで撮影することが出来なかった場所や視点から撮影する小型の無人飛行ドローンは、ユーザーに伝えたいモノの魅力を誰もが経験したことがない視点で伝えてくれるからです。数年後は人も自由に飛べるのかもしれませんが、まだ人は自由に空を飛べません。だからこそドローンで撮影された映像は、ユーザーはもちろんクライアント様や作り手の私たちにとっても未体験ゾーンなのです。
既にYouTubeなどの動画サイトには数多くの空撮映像が公開されています。ユーザーもいろいろな空撮映像を見る機会が増えてきていますので、普通に空撮をしただけでは印象に残らずプロモーションとして機能しない可能性もあります。また、空撮映像を作って公開しても埋もれてしまうのではないか?という不安もありつつですが、まずは一歩踏み出すところからはじめてみました。
撮影に協力いただいたのは、大阪府東大阪市にある大阪商業大学さん。
使用したドローンは、360°回転可能かつ4K対応する新型カメラを搭載したInspire1(インスパイア)。1200万画素で写真撮影もできる優れもの。操縦者は基本2名で行い、1名がドローンを操縦し、もう1名がカメラを操縦。分業することで、より一層高度な映像を捉えることができます。
ドローンの操縦は、簡単にも思えるのですが、研修を受けて練習をくり返さないと、墜落させてしまう可能性もあるため、大阪商業大学さんでの空撮は、協力会社さんにお願いしました。
テスト撮影の内容は、正門からテイクオフして上空150mほどまで垂直上昇し、生駒山と大阪市内をぐるりと見渡し、学内に降下するといったシンプルな撮影とGATEWAYという校舎のゲートをくぐり抜けたところから一気に上昇する撮影でした。
ドローンテスト飛行 (1分03秒)
映像公開直後、視聴回数は一気に400回に到達。その後、2ヶ月経った現在でも視聴回数が伸び600回再生を超えています。Google Trendsによる検索キーワード人気度の動向においても、「ドローン」は2015年から急激増加。まだまだ人気なキーワードということもあり未だに視聴回数の伸びに影響を与えているのでしょう!?
今回は実験的に実施させていただいたテスト飛行映像で、特に話題を生むような企画を練った映像コンテンツではなかったものの、予想を超えたユーザーの反応がありました。大学さんの発信の仕方も良かったのでしょう。
その後、オープンキャンパス紹介映像を製作させていただきました。
さきほどのテスト飛行で撮影したドローンの空撮映像も盛り込んだ映像です。
オープンキャンパス2015 (1分48秒)
ターゲットユーザーとなる高校生が興味を示す、オープンキャンパスの雰囲気を紹介する内容で、公開から2週間足らずで視聴回数は700回超えとなりました。
ドローン空撮はあくまでも一つの手段ですが、この動画が注目を集めたのは、ユーザーの関心を捉えた内容であったからだと考えています。当たり前のことではありますが、伝え方/表現として最も大切なことは「ユーザーが求めるもの」は何かを把握することにあります。当社が提供するビジュアルクリエイションおよびコンテンツプロダクションでは、映像一つとっても単にクオリティの高い映像を作って終わりではなく、マーケティング思考を活かし、公開された映像がユーザーの購買行動や受験生の大学選びにおいて好影響を及ぼす、機能するコミュニケーションのデザインを心がけています。
【私たちが心がけているコミュニケーションデザイン】
・ユーザーが興味を持ち自ら探してくれるコンテンツ/キーワードの設計
・ユーザーの業界や世代でトレンドとなっているキーワードの設置
・魅力的かつ内容がしっかりと伝わるコンテンツの設計
・興味喚起させるにはユーザーの期待を上回るクリエイティブ表現
・ユーザーの次の行動を後押しするようなタイミングで公開/拡散
説明することが目的の動画ではなく、人の心を動かすことを目的とした動画を目指しています。