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B to B企業の販促物が埋没する3つの理由

2015年11月23日

対抗→均質化→埋没のサイクル

「やられた。A社がこんな広告を打ってきたよ」
「ウチの今のカタログはB社に負けている」
 
住宅、家具、工業機械、衣料、雑貨、メディカル、様々な素材や部品…当社では本当に幅広い業種の企業様とお仕事をさせていただくのですが、こうしたお悩みは業種を問わず割とよくお聞きします。
 
もちろん一概には言えないのですが、特にこの傾向(競合他社への対向意識)を強く感じるのがB to Bの業界です。日常的に他社との競争にさらされ、比較されているということを直接的に目のあたりにする機会が多く、意識せざるを得ない…。そんな背景があるのかもしれません。
 
何とか競合に勝ちたい…そんな切実な思いの一方、同じ業界の主立ったブランドを見ていくと、広告やカタログの打ち出し方の一つひとつが非常に均質化されている…。そんな印象を受けることが多いのも事実です。これは「B to Bあるある」と言っても良いぐらい、多くの業界で見られる構図だと思います。なぜ、差別化を意識しながらも実態は「各社横並び」的になってしまうのでしょうか。埋没してしまうことは明らかなのに、回避できないのはなぜでしょうか。その理由(仮説)と解決のポイントを考えてみました。

その1 「競合他社の動向」が判断基準

・1〜2社のリーディングカンパニーが大部分のシェアを握っていて、大多数の競合他社からベンチマークされており、こうした先行企業が新しいことをやり始めるたびに後続の企業も同じようなやり方で追随するパターン。
 
・先行企業のマネをするのは必ずしも本意ではないが、得意先からは「A社はやっているのに、なぜやらない?」 という声が必ずあがるために追随せざるを得ない状況があったりもする。
 
【解決のポイント】
この状況は、施策を検討していく上での基準(クライテリア)が、「競合他社の動向」のみにフォーカスされ、「エンドユーザーにどのように認知してもらって、どのように行動してもらいたいか」という視点が弱い場合に起こります。施策の是非について検討することはあっても、その判断基準が「競合他社の動向」にとらわれてしまっているために、結局、他社の追随以上の成果を出せないケースも少なくありません。このようなケースでは、基準をユーザーのゴールへ切り替えるためにもカスタマージャーニーマップの作成をおすすめしています。

その2 流通サイドの保守的反応

・色々と新しいアイデアを試してみるものの、結果的に流通サイドの反応が芳しくなく、従来の路線に収斂していくパターン。製品カタログに多い?
 
【解決のポイント】
この状況は、今あるものを変化させようとする場合に起こります。どうしても受け手側は「これまで」と比較するので、変化をネガティブに捉える声が出てくるのもある意味自然なことかもしれません。私がこれまで携わった案件でも、特に流通サイドの反応として「慣れたものを好み、変化には消極的」というベクトルが働くことが多いようです。こういう反応が予測されるときには、スイッチではなくプラス、つまりまったく新しい施策として付加的に展開する方策をとると良いと思います。たとえば、これからはエンドユーザーへの訴求をもっと高めていきたいが、カタログそのものは従来の販売店向け路線から大きく変えることは難しい…といった場合。あくまでも一例ですがカタログとは別に、プロモーション用の映像コンテンツを展開したり、新しいところではCGで作成した空間を仮想体験できるVRといったツールもあります。有効な手段は色々考えられます。

その3 製品自体のコモディティ化

・かつては新機軸として登場したA製品の特長も、市場が成熟してくると、やがてB製品にもC製品にも採用されて、当たり前のものになっていく。こうして製品自体の「違い」はわずかな差でしかなくなり、均質化していく(コモディティ化)。
 
・訴求すべき特長が均質化しているために、際立った切り口を見いだせない…という状況。
 
【解決のポイント】
これが一番根深い問題です。この場合は、製品の持つ意味を違う視点から位置づけ直してやる必要があると考えます(リフレーミング)。「エコになりました!」というキャッチコピーに、​もはや何の感情も動かないように、他社製品とまったく同じコンテクストの中で同じ角度から似たような機能を訴求しても確実に埋没してしまいます。
たとえば、エコの意味が仮に「体積の無駄を減らした」ということであれば、「かさばらない」というポイントに着目したほうが効くこともあるはずです。「お出かけ先でも便利になりました」「女性のために考えました」といった具合に。

このように同じ「埋没」に見えても、背景にある理由が一様であるとは限りません。「埋没して見える」という事象に対して手を打つときは、単に目立つ表現をすれば良いという訳ではなく、「なぜそうなってしまうのか」というところから考えていかないと本当の意味での問題解決にはなっていかないのではないかと感じています。
 
B to Bというと、確かに制作物の「表現の幅」としてはB to Cと比べると限定的というか、一定の枠のようなものが感じられることも多いですし、その中で差を出していくという意味ではB to Cとはまた違った難しさもあるように思います。しかし、そういう暗黙の縛りが強い業界だからこそ、変化がビジネスにもたらすインパクトは大きく、チャンスは想像以上に広がっているはずです。当社はこうした課題解決に貢献するコミュニケーションツールやコンテンツの設計を行っています。これまでのクリエイティブや販促の考え方や方法についてアプローチそのものから変えていきたい!という方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。

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奥 耕平

コピーライター

奥 耕平

「言葉による可視化」を私の仕事と考えています。企業や商品のブランディング、様々な企画やプロジェクトのキャッチフレーズなど、コミュニケーション全般のコンセプトメイキングが得意です。形にならない思いをアウトプットしたい、思いはあるけどうまく表現する言葉が見つからない、そんな企業様の課題解決のお力にきっとなれると思います。 第38回日本BtoB広告賞「製品カタログ単品の部」銀賞 第39回日本BtoB広告賞「製品カタログ総合の部」銅賞 「製品カタログ単品の部」銅賞