2025年02月19日
私たちが日々受け取る情報は膨大です。複雑な説明文や難解なデータが並ぶ中で、本当に伝えたいメッセージをどれだけ効率よく、分かりやすく届けられるでしょうか?
その答えの一つが、イラストです。
イラストは、視覚的な直感で伝わる力を持つ優れた表現方法です。未来を描いたビジョン、複雑な構造の説明、分かりにくい概念—これらを一枚の絵やアニメーションに変えることで、誰にでもすぐに伝わるメッセージへと昇華します。
文章だけで説明するのが難しい内容も、イラストなら一目で理解できます。
例えば、難解な研究テーマや複雑なデータ構造を、視覚的に整理された図やアニメーションに変えるだけで、読者の理解度は大幅に向上します。
事例:Narrabodyプロジェクト
複雑な研究テーマと各グループの関係性を、GIFアニメーションで可視化しました。これにより、研究の全体像が直感的に伝わるようになりました。
https://narrabody.org/
視覚的な要素は、文章よりも目を引きやすいものです。 シンプルな図解やキャラクターを加えることで、情報そのものに親しみやすさを加えられます。特にSNSやプレゼンテーションでは、イラストを含む資料が注目を集めやすいのも特徴です。
事例:木壱家の人々
https://www.youtube.com/watch?v=OxH1eUT74LE
イラストは感情を動かします。未来を描いたビジョンやブランドストーリーを視覚化することで、情報以上の価値を伝えることができます。ユーザーは単に情報を受け取るだけでなく、それを体験として楽しむことができます。
事例:中野製薬 CHANGE the ALWAYS
https://www.nakano-seiyaku.co.jp/company/nakano_miraizu/
イラストには多くのメリットがありますが、適切に使用しなければ逆効果になることもあります。
フリーで提供されるイラストでも、著作権侵害のリスクが伴います。また、利用規約やライセンスの確認が不十分なまま使用すると、意図せずルール違反になる可能性があります。
特に、社内資料であっても業務利用の一環として商用利用に該当する場合があります。これらを回避するためには、必ずライセンス条件を確認し、適切に使用することが重要です。
フリーのイラストレーターに依頼する場合、内容や意図、構図の詳細を正確に伝える必要があります。しかし、これが不十分だと、完成したイラストが期待にそぐわないことがあります。
私たちの強みは、イラスト制作にとどまらず、カタログやウェブサイトなどのツールデザイン全体を一貫して提供し、ディレクションを行える点にあります。この包括的なアプローチにより、制作するイラストにも統一された意図やメッセージを反映することが可能です。
さらに、UXデザイナーが在籍していることで、企業や製品・サービスの本質的な価値を深く理解し、それを具体的なイラストとして可視化できます。これにより、単なる装飾的なデザインではなく、ユーザーが本質を理解し、共感するビジュアル表現を実現します。
Narrabodyプロジェクトは、日本とフランスの国際共同研究として、物語的体験が身体的自己に与える影響を解明し、リハビリテーションへの応用を目指しています。
具体的には、物語的体験が脳活動や生理的反応、運動パフォーマンス、主観的経験にどのような変化をもたらすかを統合的に研究しています。この国際的な連携により、東洋と西洋における「自己」と「ナラティブ・エンボディメント」の文化的差異と共通点の理解を深め、リハビリテーションの革新を目指しています。
このような背景のもと、Narrabodyプロジェクトでは、複雑な研究テーマや各研究グループ間の関係性を視覚的にわかりやすく伝えるため、イラストやGIFアニメーションを活用しています。これにより、研究内容の理解度向上や利用者の満足度向上に寄与しています。
GIFアニメーションを用い、視覚的に研究テーマと関係性を可視化しました。これにより、研究に興味を持つ読者が一目で全体像を理解できる仕組みを提供。
イラストは、さまざまなビジネスシーンやコミュニケーションに活用できます。
これらの場面で、イラストが「伝える力」を何倍にも引き上げます。
イラストの持つ力は、情報をただ「伝える」だけでなく、「感じる」ものに変えることができます。文章だけでは伝わらないニュアンスや情緒も、視覚的なアプローチで届けられるのです。
以下、ご参考まで。
本記事が、みなさまのビジネスやプロジェクトの成功に少しでも貢献できれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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CXマネジメント部 次長
福井 大樹媒体・ツール問わず、お客さまの様々な課題を解決するための企画・ディレクションを担当しています。社内では比較的ロジック重視の考え方をする派で通っております。課題中心で物事を考えるので得意領域は設定していませんが、強いて言うなら家具・建材、雑貨業界にはお客さまが多いです。 HCD-net認定人間中心設計スペシャリスト 認定取得。 第38回日本BtoB広告賞「製品カタログ単品の部」銀賞 「WEBサイト スペシャルサイトの部」銅賞 第39回日本BtoB広告賞「製品カタログ総合の部」金賞・銅賞 「製品カタログ単品の部」銅賞 第70回全国カレンダー展 「経済産業省商務情報政策局長賞」「第三部門金賞」受賞