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大学Web広報:実例に見る「学部サイト」活用のメリット

Print「この学部ではどんなことを学べるんだろう?」
せっかく興味をもって大学公式サイト(以下「大学サイト」)を訪れてくれる受験生がいても、そこにあるのは単に大学案内の焼き直しで作られた情報だけ・・・。これでは受験生の期待値を高めることは難しいですよね。
 
一方で、学部ごとにオリジナルのサイト(以下「学部サイト」)を立ち上げて学部独自のコンテンツの充実に力を入れている大学も存在します。募集の強力な推進ツールにもなりうる学部サイト。その利点と可能性を検討します。

なぜ必要?学部別のPRに特化した「学部サイト」

そもそも、大学サイトがある中で、なぜ学部サイトが必要なのでしょうか。その背景には大学間の競争において「学部」の差別化がますます重要になってきているということがあると思います。大学受験は「学部」(あるいは学科やコース)ごとにマーケットが存在しています。大学間競争の主戦場が「学部」である以上、当然Webメディアにおいても「学部」単位でのPR強化は避けて通れません。
 
ただ、大学サイト自体は大学全体の包括的な情報発信の場であるために、個々の学部PRについてはどうしても手薄になりがちです。決まったデザインの共通フォーマットがあり、各学部の紹介に割り当てられているページ数も大体決まっています。このように大学サイトの役割や構造によっては、学部の様々な情報をページとして設けようとしても限界があるのです。
 
学部サイトを立ち上げることでそうした大学サイトの制約を乗り越えることができます。新学部の設立時などに特設サイトとして立ち上げるケースも多い学部サイトですが、既存学部も含め、どの学部においても有効なPR強化の施策になると思います。では実際に学部サイトはどのような形で展開されているのでしょうか。

学部サイトの展開実例

代表例として学部発信に力を入れている大学のサイトをご紹介します。
 
近畿大学 http://www.kindai.ac.jp/
 
入口(トップページ)は極力シンプルなものにし、それぞれの学部がオリジナルで情報発信をするスタイル。どの学部も、表現のトーンから中身の構成まで、それぞれに違いがあり、非常に変化に富んでいます。通常であればイメージの統一が優先されたりもしますが、これは明らかに意図されたものだと思います。学部によって訴求のスタイルも、イメージも、ターゲットに即したカタチであっていい。それを際立った形で実現させている例といえます。
 
龍谷大学 http://www.ryukoku.ac.jp/
 
各学部、大枠のフォーマットとしては統一感を持たせていますが、「Close Up」という形で独自性のあるコンテンツを取り上げるスタイル。より詳しい情報を知りたいと思って訪れた受験生のニーズに応える内容となっています。「全体の統一感」と「学部としての独自性」を両立させている好例です。
 
いずれの例にしても、「学部の多様性を活かした発信ができること」が共通するメリットとして挙げられます。学部によって当然訴求すべきポイントは違います。施設や設備を詳しく取り上げることが募集につながる学部もあるでしょうし、卒業後の進路に特色のある学部なら、卒業生へのスペシャルインタビューといった企画も効果的かもしれません。学部サイトは、多様性を許容することで、各学部の持ち味を追求できるスタイルというわけです。

受験生の「もっと知りたい」に応える場に


学部サイトは、受験生との段階的なコミュニケーションの中で重要な役割を担います。「大学案内の単なる焼き直し」ではないオリジナルの発信の場をもつことで、大学案内との役割のすみわけもでき、また連携して機能させることも可能になります。
 
たとえば、冊子の大学案内のほうでは、学部の概要紹介とイメージ形成に重点を置く。学部サイトのほうでは動画なども取り入れて、より具体的なトピックスを展開していく、といった具合です。(紙媒体に比べて自由度の高い表現、継続した発信ができるのは、Webという媒体の魅力的な特性です)。
 
紙面に限りのある大学案内では取り上げきれない、日々の授業や学部イベントの様子など・・・リアルかつライブな情報が、受験生の「知りたい」に応えるコンテンツになっていくはずです。大学案内とも大学サイトとも違う、学部に特化した情報発信基地があることで、その学部に関心をもつ受験生とのリレーションをより強く発展させていくことが可能になります。
 
このように学部サイトは、受験生とのコミュニケーションの要にもなりうるような、大きな可能性を秘めています。学部の訴求をテコ入れしたい、でも既存の大学サイトの中では制約があって難しい。そうした場合に、今回ご紹介したような学部サイトという新たな道を検討されてはいかがでしょうか。

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