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空間を変えれば、ブランドが変わる。「スポットリノベーション」で実現する従業員体験(EX)とブランド価値の両立

2026年03月27日更新

1. オフィス空間は「経営課題」になった

「オフィスは単なる働く場所」─そう考えている経営者の方は、いまどれくらいいらっしゃるでしょうか。
ツナグ働き方研究所が2025年に実施した調査によると、求職者の約69%が企業選びにおいてオフィス環境を重視しており、
オフィスが魅力的であれば志望度が上がると回答した人は全体の83%にのぼります。
一方で、企業側が「オフィス環境を重視している」と答えた割合は54%にとどまりました。
この認識ギャップは、採用競争力やブランド価値に直接影響を与えかねません。

出典:ツナグ働き方研究所「オフィス環境が与える就業意向影響の調査」
https://tsuna-ken.com/research_report/office_recruitment/ 

また、イトーキが発表した「WORKPLACE DATA BOOK 2025」では、
オフィス勤務者の67%が「オフィス環境がモチベーションに影響する」と回答しています。
空間の快適性がモチベーションや生産性だけでなく、帰属意識の向上にも寄与するという結果も示されました。

出典:株式会社イトーキ「WORKPLACE DATA BOOK 2025」
https://www.itoki.jp/company/news/2024/2412_wdb/

つまり、オフィス空間の設計は、もはや総務部門だけのテーマではなく、経営戦略そのものです。
エンゲージメント、採用力、ブランド力──これらすべてに影響する「投資」として、オフィス空間を捉え直す必要があるのです。

 

2. なぜ「フルリノベーション」ではなく「スポットリノベーション」なのか

オフィス空間の重要性を理解していても、実際にフルリノベーションに踏み切れる企業はそう多くありません。
数千万円から数億円の初期投資、工事期間中の業務への影響、そしてリモートワーク時代におけるオフィスのあり方への不確実性。
これらが二の足を踏ませる要因になっています。

そこで私たちが提案しているのが「スポットリノベーション」というアプローチです。

スポットリノベーションとは、オフィス全体を一度に改修するのではなく、受付・応接室・階段室・休憩スペースなど、
来訪者や従業員が日常的に目にし、体験するポイントに絞って空間をアップデートする手法です。

このアプローチには、いくつかの明確なメリットがあります。

・投資対効果の高さ
限られた予算でも、空間の「顔」となるエリアを変えることで、企業全体の印象を大きく変えることができます。
受付を変えるだけで、来訪者のブランド体験はまったく別物になります。

・業務への影響を最小化
工事範囲が限定的であるため、通常業務を止めることなく改修を進められます。段階的に複数箇所を改修していくことも可能です。

・「小さく始めて、効果を実感する」
まず1箇所を変え、従業員や来訪者の反応を見ながら次のステップを検討する。
このスモールスタートの考え方は、変化に慎重な組織文化であっても受け入れやすいものです。

 

3. 空間デザインで「ブランドを体験させる」という発想

ここで重要なのは、スポットリノベーションを「内装を綺麗にすること」と捉えないことです。
本質は、企業のブランドや価値観を「空間体験」として来訪者や従業員に伝えることにあります。

たとえば、ある製造業のお客様では、受付空間に自社製品のパーツを3Dプリンターでアートオブジェ化して展示しました。
間接照明で浮かび上がるオブジェは、企業の技術力と創造性を来訪者に直感的に伝えます。
商談の場で自然な話題となり、関係構築を後押しする効果も生まれました。
別のお客様では、従業員がよく通る階段に、全国の支店から集めた社員写真で構成したモザイクアートを設置。
自社商品をモチーフにしたデザインで、企業の価値観や風土を視覚的に伝える象徴的な空間に変えました。
従業員が自分たちの写真を見つけることで一体感や誇りが育まれ、インナーブランディングの装置として機能しています。

こうした事例が示すのは、空間デザインはコミュニケーション手段であるということです。
言葉では伝わりにくい企業の「らしさ」を、空間を通じて体感させる。
これは、パンフレットやWebサイトでは代替できない、リアルな場だからこそ実現できるブランドコミュニケーションです。

 

4. 従業員体験(EX)を高める空間づくりの視点

従業員エンゲージメントと空間の関係については、多くの調査が裏付けています。
HR総研の調査(2024年)では、社内コミュニケーションの課題がない企業ではエンゲージメントが高いと回答した割合が50%に達し、
課題を抱える企業の22%と比べて2倍以上の差がありました。
空間の設計がコミュニケーションの活性化に影響を与え、それがエンゲージメントに波及するという構図です。

出典:HR総研(ProFuture株式会社)「社内コミュニケーションに関するアンケート2024」
https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=379

スポットリノベーションにおいて、従業員体験の向上を意識する際のポイントは3つあります。

①「毎日通る場所」を変える。
食堂前のホールや階段、エレベーターホールなど、従業員が毎日必ず目にする場所を変えると、
日常的にブランドメッセージに触れる機会が生まれます。
ある企業では、無機質だった食堂前ホールの壁面に歴代社屋の水彩画を飾り、
企業の歩みを感じられる空間に変えました。

②「外にも内にも効く」設計にする。
応接室のリノベーションは、来訪者への印象向上と従業員の誇りの両方に効きます。
企業のビジョンを象徴するアート作品を飾った応接室は、
商談の場の雰囲気を変えるだけでなく、
その空間で働くことへの自信を社員にもたらします。

③ コンセプトから設計する。
単に「おしゃれにする」のではなく、「自社がこの空間で何を伝えたいか」から逆算して設計すること。
これにより、空間がブランドストーリーの一部として機能し、一貫性のある体験を創出できます。

 

 

5. コストとプロセス──「思ったより手軽」という事実

スポットリノベーションの大きな特長は、コストのハードルが想像以上に低いことです。

私たちの実績では、受付空間のリノベーションで約350万円、階段のフォトモザイクアートで約70万円、
応接室へのアート導入で12万円~といった価格帯で実施しています。
これは、フルリノベーションの数千万円規模と比較すれば、
1/10以下の投資で空間のブランド体験を大きく変えられることを意味します。

プロセスとしては、7つのステップで進めます。

まずヒアリングと現状調査で企業の課題と目的を明確にし、必要に応じて社員アンケートやインタビューも実施します。
その後、コンセプト設定・企画設計で改修箇所を絞り込み、3Dパースで完成イメージを具体的にお見せします。
見積もり提示では複数プランの費用対効果を比較。
契約・施工を経て、竣工後にはアフターフォローと効果測定まで一気通貫でサポートします。

特に、3Dパースによる事前の完成イメージ共有は、社内での合意形成をスムーズにする上で大きな力を発揮します。
「こうなります」を目に見える形で示すことで、経営層の意思決定を加速させた事例は数多くあります。

 

 

6. スポットリノベーションに向いている企業・タイミング

では、どのような企業がスポットリノベーションを検討すべきなのでしょうか。

本社ビルの建替えや大規模移転の予定はないが、空間の古さを感じている企業。
築年数が経過したオフィスでも、ポイントを絞った改修で印象を一新できます。

採用力の強化を課題としている企業。
面接に来た候補者が最初に目にするのは受付やエントランスです。ここが企業の第一印象を決定づけます。

インナーブランディングに課題を感じている企業。
パーパスやバリューを掲げていても、空間がそのメッセージと乖離していれば浸透は進みません。
空間にブランドを「実装」することで、言葉だけでなく体感として社員に届けることができます。

新社屋の完成や周年記念など、空間を見直すきっかけがある企業。
こうした節目は、空間を通じて企業の未来を表現する絶好のタイミングです。

7. なぜ大伸社ディライトが「スポットリノベーション」を提案できるのか

私たち大伸社ディライトは、マーケティングとクリエイティブの両面から企業のコミュニケーション課題に向き合ってきた会社です。

空間デザインにおいても、「見た目をきれいにする」だけでなく、
企業のブランド戦略やコミュニケーション設計を踏まえたうえで空間をデザインすることが私たちの強みです。
コンセプト策定から意匠設計・施工まで一貫して対応できるため、
ブランドの世界観を空間に正確に落とし込むことができます。

また、当社として、アートコーディネートサービスも展開しており、
企業とアーティストをつなぐことで、オリジナリティのある空間演出を実現しています。

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山本 大輔

ビジネスコンサルティング部 執行役員

山本 大輔

BtoB企業、教育機関のブランディング・マーケティング支援に従事。上流の戦略策定からコアバリュー定義、リード獲得・育成の仕組み構築の伴走支援が得意。 ・保有資格 ウェブ解析士

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