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インナーブランディングが企業の命運を分ける──変化の時代に“内側のつながり”が必要な理由

2025年04月09日

かつて「会社に長く勤めること」が当たり前だった時代とは異なり、現代の企業は“定着しない時代”を生きています。
転職が一般化し、リモートワークが日常になった今、多くの企業が感じ始めているのは、社員とのつながりの希薄化です。

「最近の社員が何を考えているのかわからない」
「組織に一体感がない」
「企業理念を伝えているつもりなのに、行動に表れない」

こうした違和感や課題の背景には、インナーブランディングの不足があります。

なぜ、いまインナーブランディングが必要なのか?

インナーブランディングとは、企業の理念や価値観、ビジョンを社内に浸透させ、社員一人ひとりの行動にまで落とし込む取り組みです。外向きのブランディングに比べて注目度は低いかもしれませんが、組織の根幹を支える“静かな経営戦略”とも言えます。

昨今、これが急速に注目されている背景には、大きく2つの変化があります。

1. 人材の流動化──「長く働く前提」が崩れた
いまや転職は特別なことではありません。20代・30代の若手を中心に、「自分の価値観に合わない」「やりがいを感じない」ことを理由に転職する人が増えています。

つまり、理念や価値観が“合うかどうか”が、働き続ける理由になっているということ。
だからこそ、「うちの会社は何のために存在しているのか」「どんな価値観を大切にしているのか」を社員と共有する取り組みが、採用後の定着・エンゲージメント維持に直結します。

2. リモートワークの常態化──“偶発的な共感”が生まれにくい
かつてのオフィスでは、何気ない会話や表情、飲み会などの「空気感」で会社の文化や価値観を感じ取ることができました。
しかしリモートワークでは、そうした“偶発的な文化伝播”がほぼ消失しています。

SlackやZoomを通じて業務は回っても、共通の価値観や一体感までは育ちにくいのです。
その結果、理念が「言葉だけ」で浮いてしまい、「会社に対する愛着」や「自分の仕事の意義」が見えにくくなる社員も増えています。

インナーブランディングは、単なる“社内広報”ではない

「インナーブランディング=社内報や動画をつくること」と誤解されることもありますが、それはほんの一部に過ぎません。
本質は、社員一人ひとりが自分の仕事と会社の理念を結びつけ、誇りややりがいを持って働ける状態をつくること。
たとえば次のような施策が、理念浸透のために効果的です。

・経営者が語る機会を定期的に設ける(経営方針説明会、社内ポッドキャストなど)
・理念に基づいた「評価制度」や「表彰制度」を設計する
・対話型のワークショップやフィロソフィ研修を定期開催する
・日常の会話・朝礼・社内SNSで価値観を共有する

こうした取り組みを継続し、仕組みとして回すことで、理念は“形骸化”せず“行動の軸”として根づいていきます。

おわりに──理念は“共有する”ことで初めて力を持つ

不確実性が高まり、正解のない時代に、社員が一人ひとり自律的に動ける組織をつくるには、「会社として何を大切にするのか」という共通の土台(価値観)が必要です。

それを支えるのが、インナーブランディングです。
単なる社内施策ではなく、経営戦略としての投資と捉え、今こそ本腰を入れるタイミングではないでしょうか。

もし、インナーブランディングの進め方に悩まれている方がいらっしゃれば、大伸社ディライトまでお気軽にご相談ください。
私たちは、理念設計から社内への浸透、制度との連動まで、企業に合わせたご支援を行っています。

ご相談窓口

ご質問、ご相談などがあればフォームまたはお電話でお気軽に問い合わせください。

山本 大輔

ビジネスコンサルティング部 部長

山本 大輔

BtoB企業、教育機関のブランディング・マーケティング支援に従事。上流の戦略策定からコアバリュー定義、リード獲得・育成の仕組み構築の伴走支援が得意。

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