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2017.Jun.16 / コンテンツ制作

より学部の魅力が伝わるサイトへ…「学生ヒアリング」の役立て方

Print近年、大学のWebサイトにおいて、大学全体の公式サイトとは別に「学部サイト」を立ち上げているケースをよく見かけます。こうしたサイトで不可欠な要素といってもいいのが、学部オリジナルのコンテンツです。せっかくのオリジナルサイトですから、パンフレットの大学案内だけでは伝えきれない「深さや奥行き」のある学部の魅力を発信したいもの。でもそれには、コンテンツをどの方向へ掘り下げていくべきかが見えていなければなりません。どんなことを取り上げれば、価値のあるコンテンツになりそうか。そこはやはり実際に学んでいる当事者たち…つまり、在学生の皆さんに聞いてみることが一番の近道だと思います。
 
当社でもサイトなどの企画に際して学生ヒアリングを行っています。私が担当した案件の例も交えて、そのプロセスが持つ意味や役立て方をご紹介します。

なぜ学生にヒアリングすべきか

企画の立案に際して学生の皆さんにヒアリングに協力してもらうことには、どのような意味があるのでしょうか。主に2つの理由があります。
 
理由1:受験生視点の「知りたい」が見つかる
 
在学生の皆さんは「受験生に最も近い存在」であると同時に「学部での学びをリアルタイムで体験中の当事者」でもあります。「受験生が本当に知りたいこと」を理解し、当事者としての実感を語れるという意味で、とても重要な存在です。
 
では、受験生が入学前に知っておきたいこととは一体何でしょうか。「こんなことを学びます」「こんな力が身に付きます」…そんな教科書的な説明だけであれば、わざわざ学部サイトまで来なくても手に入るはずです。
 
本当に価値があるのは「入学してみるまで想像もしていなかった」「あまり知られていないけど実はこんなに面白い一面がある」といった、その人自身の経験や感情を伴った情報だと思います。良く言えば「知られざる魅力」。少しドライに言えば(もっと知られるべきなのに知られていないという意味での)「ギャップ」です。そして、こうした「ギャップ」を埋めるために必要となる情報がコンテンツの素になっていく、という考え方ができるわけです。
 
私が以前担当した大学で学生ヒアリングを行った際にも、興味深い「ギャップ」がいろいろリアルな声として出てきました。
 
「先生がめちゃくちゃ個性的でおもしろい人ばかり。パンフレットではわからなかった」
 
「意外に1年目から専門的な実習が多くてびっくりした。遊ぶヒマがないくらい」
 
「英語に苦手意識があったけれどネイティブの先生と話す機会が多くて、英語を使うのがどんどん楽しくなってきた」
 
などなど…。こうしたコメントが出てきたら大収穫です。
「ギャップ」の数だけコンテンツのアイデアは考えられると思います。例えば、先生のパーソナリティーまで伝わるコンテンツであったり、実習のドキュメンタリーであったり…このように学生ヒアリングから得られた情報は、具体的なアイデアソースとしても役立てることができるのです。
 
理由2:その学部を志向する人物像が見えてくる
 
学生ヒアリングは、通常、複数名の方に協力いただきます。当然、興味のあること、学びたいことは人それぞれなのですが、インタビューを重ねていくと、一見別々のようでありながら次第に何か共通する背景やストーリーのようなものが見えてくることがあります。その学部を選んだ動機や、将来やりたいこと。類は友を呼ぶ…ではありませんが「ああ、これがこの学部のカラーなんだな」ということがわかってくることがあるのです。
 
これもある大学で行った学生ヒアリングでとても印象的だったことがあります。
 
話を聞いてみると、専攻や研究テーマとは無関係に、協力いただいたほぼ全員に「ボランティアや地域活動の経験がある」という共通項があったのです。もちろん、限られた人数の中での話ですし、偶然にすぎないかもしれません。それでもこの事実は、その学部の何事かの傾向を物語っているような気がせずにはいられませんでした。
 
こうした「共通のストーリー」が学部サイトの企画にどのように役立つかというと、何よりも「その学部に関心をもつ受験生」のペルソナ(具体的な人物像)が、よりリアリティのある形で見えてくるということが挙げられます。この人はどんなモチベーションをもっているのか。大学での学びに求めていることは…。少しでも具体性のある人物像が見えてくることで、サイトのコンテンツを考える際の有効な手がかりになってくれます。

具体的なヒアリング実施方法

では実際に、学生ヒアリングはどのように行えばよいのでしょうか。
 
特定の記事を作成するための「取材」に対し、この種の学生ヒアリングには、グループインタビュー(ざっくばらんな座談会形式)が適しています。それは、一対一のやりとりよりも、発言に触発されて次々と意見や本音が出やすく、狙いである「リアルな事実への踏み込み」がしやすくなるからです。
 
また、グループインタビューはできれば複数の回に分けて行うと効果的です。当社でも、学生の年次別にグループを分けてヒアリングを行うことがよくあります。受験生に最も近い立場である1年生のグループ、大学生活を長く経験し、進路も見えてきた4年生のグループ…といった形です。こうして各グループごとに傾向を比較できるようにしておくと、これもまたコンテンツのヒントとして活かせる気付きが出てくるはずです。
 
学生ヒアリングは、サイトに携わる広報担当など学内関係者だけで行うだけでももちろん意味はあります。しかしより望ましいのは、実際のサイト制作…つまりコンテンツの企画やアウトプットに携わるクリエイティブスタッフ(ディレクターやプランナー)と一緒に取り組んでいくやり方です。
 
というのは、まず、外部の視点が入ることで学内の方々だけでは気付きにくいような、新しい角度から学部の魅力を探すことができるというメリットがあります。また、ヒアリングで得られたその人自身のインサイトをそのままアウトプットに活かせるということも見逃せない利点だと思います。
 
さらに他大学でも同様の取り組みを行ったことのある制作チームであれば、なおのこと効果的です。他大学での学生ヒアリングの経験は、これから新たに情報を判断していく上で貴重な「ものさし」になってくれます。サイト制作のパートナーを検討する際には、そうした面での取り組みにも対応できる先かどうかを意識してみるとよいかもしれません。

受け手視点のアプローチが新しい気づきをくれる

「わかったつもり」におちいることなく新たな気付きへと導いてくれる学生ヒアリング。サイト制作に限らず「学部」を発信していく上で非常に有効な取り組みといえます。当社では受け手の視点を深く理解し、企画やデザインに活かしていくスタイルを大切にしています。これまで多くの大学でこうした取り組みをご一緒させていただいており、実績の点でも充実しています。受験生向けコンテンツの強化など、新たな企画を検討される際には、ぜひお気軽に当社までお問い合わせください。

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