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今すぐ見直すべき?外国人留学生募集における3つの注意点

2017年05月23日

外国人留学生の募集のために、協定校を年々増やして交換留学生の受入を地道に増やしている大学は多いと思います。しかし、はたしてそれだけで留学生の募集はうまくいくのでしょうか?以下のような状態に直面している場合は要注意。みなさんの大学はいかがでしょうか?

 

状況1:協定校先で他校と差別化できる情報を発信できていない

海外の留学志望者からすれば自大学は数ある留学先のうちの一つにしかすぎません。留学志望者に配られるパンフレットの共通フォーマットの枠で大学の基本情報だけを載せていても、彼らの目にとまる可能性は低いと思われます。たとえば、日本では名前の知れた大学であったとしても海外ではそれほど知名度が高くない可能性もあります。日本と同じように名前で選んでもらえるとは限りません。そもそも留学先を日本に選んでもらえるかどうかから勝負なのです。みなさんは協定校との提携を結んだのち、その協定校先に対して自大学のPRが疎かになっていませんか?

ここで他の国の大学と差別化できる情報を別途発信していくことが重要になってきます。自大学はどんな学びに特化した大学なのか。留学先としてどれだけ手厚いサポートが整っているのか。近くにはどんな観光スポットがあるのか…など。まずは現地の学生と一番距離感の近い協定校先の担当者に対して、自大学に留学することの魅力を理解してもらうところからはじめてみるといいでしょう。

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状況2:スタッフ間で外国語のリテラシーに差がある

他校と差別化できる情報を発信しようと協定校に直接赴いて留学説明会を開き、海外の学生に自大学の魅力を説明されようと試みている大学も中にはいらっしゃいます。身振り手振りをつけながら表情もまじえて流暢に説明できれば現地の学生の心をつかめる可能性も高くなるでしょう。しかし、担当者によっては語学にあまり自信がないという方もいると思います。スタッフ間で語学スキルに差がある場合、同じ内容を話しているつもりでも、伝え方が乏しかったり語彙力が追いつかなかったりで、違うニュアンスで受けとられてしまう可能性があります。たとえば「ウチの大学はアットホームな雰囲気が魅力です」ということを伝えたい場合、感覚的な居心地の良さを表現するためにそれなりの語彙力を必要とします。日本語でも感覚的な話をする際には、人によってその伝え方に差が出てしまいがちですが、外国語でそれを伝えようとするとその差はさらに如実に出てしまいます。

何が問題かというと結果的に、大学として発信している内容に一貫性がなくなってしまうということです。ある学生が「●●大学の説明、すごくよかった。どのような魅力があるかが理解できたし、現地で過ごすイメージもわいた。ぜひ行ってみたい!」とモチベーションを高めている一方で、別の学生は「そうかな?●●の大学の説明、聞いたけど何がどうすごいのかいまいちわからなかったな、、」と少し不安に感じてしまったとします。そうなると、モチベーションを高めていた学生も「あれ?ほんとに大丈夫かな…」と不安に思うものです。自大学への信頼を高めるためには、発信する内容に一貫性を保つ必要があります。

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状況3:一人のスタッフに専属で担当させている

一人のスタッフに専属で担当させている、というケースもあるかもしれません。協定校先での留学説明会には語学に長けたスタッフがすべて担当すると、大学としてのPR内容に一貫性が伴い、自大学のイメージを印象づけやすくなるでしょう。しかしながら一人のスタッフに海外出張をすべてまかせるのは非現実的です。協定校の数にもよりますが、一人で同時期に何カ国も何校もまわることは経費も多くかかる上に相当な時間が必要です。また、大学職員は何年かごとに部署異動となるケースが多いですが、一人のスタッフの能力に委ねすぎると引き継ぎが困難になるのもネックです。特に語学力は簡単に引き継げるものではないため、そのスタッフに何か不測の事態が起こった場合、挽回することが難しくなってしまいます

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外国人留学生募集には自大学の魅力を語ってくれるコンテンツが必要

上記のような状態を回避するには、他校と差別化できる情報ネタを整理し、各国の言語に翻訳した訴求コンテンツとしてきちんと発信していくことです。すでにコンテンツを用意している、という方も他校と差別化が図れているか、それはきちんと成果として受入数の増加につながっているかという観点で見直してみてください。こうして書くと「何だ、結局コンテンツか」と思う方もいるかもしれません。しかし、外国人留学生募集と一口に言っても、ターゲットとする国によって彼らの学びに対する動機はまったく異なる可能性があります。たとえば(これはあくまで仮説ですが)、先進国の学生はサブカル含めた日本文化に興味を持ったことがきっかけで日本への留学を考える人が多いが、途上国で暮らす学生の場合は自国の医療や産業の発展のために日本の技術を学ぼうと留学を考えるケースが多い…など。その国が置かれている状況によって、学生の関心事、学びに対するニーズは変わってくるため、協定校先の学生の心理・状況にあわせてコンテンツの内容を検討していく必要があるのです。

正しく機能するコンテンツ—つまりターゲットの関心事をとらえつつ、それに応えるかたちで自大学の魅力を語るコンテンツがあれば、一人の担当者に依存することはなくなります。海外出張も頻繁に行く必要性もなく、世界各地の外国人留学生に対してアプローチすることが期待できるようになります。また、一貫性をもって蓄積された情報は、大学の信頼につながります。相手は海外の学生。ターゲットは国によって言語も文化も違うためにアプローチが難しいのか、本格的に注力できている大学はまだまだ少ないように思います。だからこそ、きちんとアプローチすればするほど他校との差をつけられるのではないでしょうか。

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古本 真己

CXデザイン部 次長

古本 真己

ユーザーヒアリングを通じて、Web/冊子/動画などジャンルを問わずコンテンツの企画・構成・編集までを行うコンテンツ企画制作ディレクター。 近年はマーケティングファネル上の課題を抽出し、リード獲得からリード育成まで全体を俯瞰して戦略を立案、施策の実施、成果検証まで一貫して担当。PJT全体をプロデュースから運営・ディレクションまでを担うPMとして参画させていただくことが多いです。

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