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志願者数ランキング上位校からみる大学サイトの傾向とは

少子化に伴い、競争が激化している大学業界。学生募集戦略においてWEBサイトは今後ますます重要な意味をもってきます。今、学生募集に成功している大学はどのようなWEBサイトを展開しているのでしょうか。人気大学に共通する傾向を探ります。

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2016年の私立大入試結果より、志願者数が最も多かったのは近畿大学。次いで、明治大学、早稲田大学と続いており、いずれも志願者数は10万人を超えています。※詳細はこちらの記事で紹介されています(出典:旺文社 教育情報センター)。そこで今回は、上位2校の近畿大学と明治大学に加え、大幅に志願者数を増加させた立命館大学のWEBサイトに注目してみました。


大学の勢いが伝わってくる「Kindai Picks」―近畿大学

まずは志願者数一位の近畿大学

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ユーモアあふれる交通広告で話題となっている国際学部の新設をはじめ、全国の書店で販売中の「大学案内」、つんく♂氏がプロデュースしたという近大女子学生アイドルユニット「KINDAI GIRLS」のミュージックビデオなど、話題性のあるユニークな取り組みの数々に目がいきます。旬なトピックスをメインビジュアルエリアで見せていくことで、大学の勢いが伝わってくるサイトになっています。よくあるサイトの構造であるものの、取り組み自体に目を引くものが多いので、つい印象に残ってしまいます。ただここで特筆すべきはメインビジュアルエリアすぐ下にある「Kindai Picks」でしょう。メディアにとりあげられた最新の近大ニュースをここに順次アップしていくことで、近畿大学が今どれだけ話題になっているかを世間に強く印象づけています。


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インターネット上の近大関連記事をキュレーションするだけでなく、学内の編集部や有識者によるオリジナル記事も作成。たとえば「ASKA覚醒剤事件」の時事ネタをテーマに薬学部の教授に取材するなど、学内関係者以外の一般ユーザーにとっても興味関心をひくような濃い内容の記事コンテンツが提供されています。

 


教育と研究を社会に還元する「Meiji.net」―明治大学

つづいて、志願者数第二位の明治大学

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トップページのメインビジュアルエリアからは「トランプ氏の選挙モデルは日本のネット選挙に応用できるか?」という見出しのコラム記事へのリンクが目に入ってきますね。近畿大学同様、時事ネタに対して専門に扱う教授たちがタイムリーにとりあげて、有識者だからこそ提供できる「知」を発信しています。
これらの記事は「Meiji.net」というオウンドメディアによって発信されており、社会のさまざまなテーマを世間一般の人にもわかりやすく解説しています。

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また、教授たちの研究活動の様子を発信している点にも注目。たとえば「どのような課題に対して、どのように解決する技術なのか」といった内容を動画でわかりやすく説明しています。こうしたコンテンツを通じて、大学の教育力と研究力を社会に還元する明治大学をより身近に感じられるようになっています。

ちなみに明治大学では、最近になって「MEIJI NOW」というオウンドメディアも新たに始動しました。こちらは在学生を対象とした愛校心醸成コンテンツですが、明治大学は日常的に運用しているコンテンツの量が他大学と比べると一つとびぬけていますね。


社会の課題解決に応える「RADIANT」―立命館大学

そして最後に立命館大学

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こちらも近畿大学同様、最新のトピックスを冒頭から紹介していく構成。そのなかで、産官学連携に関するトピックスは「RADIANT」という特設ページに誘導されるのですが、これがなかなか興味深いコンテンツになっています。

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「アジア」「災害と生きる」「スポーツ」「少子高齢化」といったテーマに対して世の中に問題提起した上で、学部学科の分野をこえてそれらの解決策を提案。企業や官公庁と連携し、社会に貢献する立命館大学の姿を印象づけています。


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大学サイトは見た目ではなく「中身」が大事

これらの大学は総じて大規模大学だから志願者数が多い、という側面もありますが、上記をふまえてある共通点があります。それは、社会の諸問題やトレンドをテーマにしたコンテンツで、自大学の取り組みや研究成果をうまくPRしているということ。これらはいずれも、受験生のみならず大人が読んでもためになる、興味をひくコンテンツばかり。ニュースリリースで事実を事務的に発信するようなものではなく、テーマ・視点を決めて記事を編集しています。志願者数が多い大学は、こうしたコンテンツをWEB上で蓄積・発信することで、結果的に受験生や保護者からの期待感、信頼感を獲得しているように思います。

 

いかがでしたでしょうか。志願者数が伸びている大学の共通点、傾向は他にもたくさんあると思いますが、今回は「コンテンツ」に注目して書いてみました。大学のサイトは、もはやサイトのデザインを改修しただけでは他大学との差別化を図ることは困難です。どんなネタを載せられるか?そのネタをどのように発信するか?そしてどのように拡散していくのか?を考えること。つまりは「中身」、コンテンツが重要なのです。そうはいってもコンテンツのネタを用意していくことは至難の業。生み出すことも、継続的に発信していくこともそう容易いことではありません。大伸社ディライトは、WEBサイトの制作のみならずコンテンツの運用支援まで行っています。コンテンツ運用における解説はまた次の機会にてお話できればと思います。少し長くなってしまいましたが、今回はこれにて。

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